2026.07.02 01:35術後の筋力低下について前十字靱帯断裂などの術後の問題として、ひとつに筋力低下があります。可動域の問題がクリアできたとしても競技に戻るためには段階があり、一定の筋力が戻らなければ先に進みません。関節の固定期間中に筋力は衰えますから、リハビリで鍛えなくてはならない訳ですが、面白いことがあります。普通、筋力とは少しづつ強化されていくもののように思えますが、鍼をすると「一瞬で」筋力が上がることがよくあります。動画に撮ってアップしたら面白いんじゃないかとは思うのですが、、、まるでドーピング?仙豆?と思うくらい、とにかく一瞬で変わります。物理的に考えてみると、筋肉量は一瞬では増えるわけがありません。鍼をしたら、いきなりスーパーサイヤ人2みたいに筋肉が膨れ上がるなんてことはありえません。...
2026.06.17 12:44正常眼圧緑内障の局所治療について正常眼圧緑内障における視野障害進行抑制に対する鍼の有効性と安全性:24週間ランダム化対照試験という論文を読んでいました。鍼が正常眼圧緑内障にも良いということが臨床的に示されたのですが、使用した経穴は睛明穴(BL1)と球後穴だけ。目に効かせたいから目の周りに針をするーこれは「局所治療」といい、東洋医学に期待されている「本質的な」治療とは異なります。それでも偽針と比べて優位な差が見られたのは面白い。熟練した鍼灸師が施術を担当したのだとは思いますが、それでもあまり難しいことを考えずとも、こういう局所的な鍼でも”最良矯正視力(BCVA)の有意な改善、網膜神経線維層(RNFL)厚の有意な維持・増加、および眼圧(IOP)の有意な低下を達成”したという。球後穴は実は...
2026.06.04 04:48触診が上手いお医者さん見た目はすこし怖そうでした。先生はにこりともせずに「みせてごらん」といい、私はシャツを脱いで身を任せます。わたしがまだ小学生くらいだったか。年配のお医者さんが目の前に座っていました。聴診器を当てたり、背中をトントンと小気味よく叩いて調べていく。その手際の良さ、心地よさ。子供心にもなぜか、ホッとするというか、それだけで治ってしまいそうな気がしたものです。この”怖そうな先生”とその手の心地よさのギャップ。そのことも相俟って、この記憶はいつまでも私の記憶の中に刻み付けられることとなりました。当時、まさか自分が医療者になるなどとは露にも思いませんでしたが、いま振り返るとそういう”医の原風景”みたいなものが自分のなかにあって幸運でした。こういう感覚的な部分は今の...
2026.05.21 06:52発症から時間が経っても変化は起きる。中枢性麻痺と諦める前に試すべき「舌」への鍼灸 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅中枢神経の麻痺なので、発症痕時間が経ってしまうと、もうそこからは基本的には回復はしないというのが常識になっています。しかし、意外とそうでもないことがあります。中枢の麻痺とは別に”もう一枚”別の問題がかぶさっている場合です。こういう場合は鍼で動きがよくなることがあるので試してみる価値があります(つまり、何も変化がでないこともあります)。この方は脾腎の虚があり、気血が舌にまで届かない。またそのために余計な緊張もあります。口、舌、唇に関係する経絡は、、、というと、突然ですがそれを一覧するのには『針灸学[経穴篇]』日中共同編集 東洋学術出版社)がお勧めです。34. 口経脈:[手陽明]口を挟む。[足陽明]出て口を挟む。経別:[足陽明]口に出る。経筋:[足陽明の筋...
2026.05.14 03:35あなたは「ヤンキー座り」ができますか?足首の硬さが招く将来のリスク | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅徒歩2分「だから何だと言われそうですが、わたし、ヤンキー座りができないんです」そんな会話が極々まれにあります。水洗トイレでは不便しますが、確かに日常生活ではそう困ることはなさそうです。しかし、この事は健康上、意外と馬鹿になりません。ヤンキー座りができないということは、単なる「体の硬さ」以上に、将来の健康リスクを示唆している場合があります。なぜ座れないのか?主な原因は「関節の可動域不足」と「筋力バランス」です。足首(足関節)の硬さ: アキレス腱やふくらはぎが硬く、足首を曲げる角度が足りないと、後ろにひっくり返ってしまいます。股関節・膝の柔軟性: 股関節が十分に開かない、または膝を深く曲げられないことも要因です。筋力不足: 前すねの筋力が弱いと重心を前に保持できず...
2026.05.07 01:45「痛くて涙が出る、話すのが辛い」食事もままならない顎の激痛を救った鍼灸の力 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅顎が痛くて食事ができない。痛くて涙が出る。人までお話をしないといけないお仕事なのに、人まで話すのが辛い。そんな状況だったそうです。元々、顎関節に異常があったそうですが、ここまで痛くなることはなかったそうです。一回目の施術は合谷穴を主に用いた遠隔治療で終えました。夜には「3割ほど痛みが取れた」とお喜びの報告を頂きましたが、私からすると3割程度なので、相当強い症状に思えます。その後、大きく開口しづらいという障害は残りましたが痛み自体は取れました。
2026.04.27 05:53アブレーション手術後も続く不整脈。1日100回の「脈飛び」が数回で改善した理由 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅病院でのアブレーション手術したけれど、不整脈が改善しなかった。そんな話はポツポツ効きます。それで鍼灸治療を何件かで受けて回ったけどよくならなかったというAさん。この方は結局、3,4回くらいの施術でほとんどの不快症状が起こらなくなりました。アブレーション手術とはカテーテルを体内に入れていって、不整脈の原因となっている心筋を焼き切る手術もしてきたそうです。急性であればほとんどは治ると言われていますが、この方は病歴が長かったせいか、あまり効果的ではなかった。一年以上、発作が持続するような心房細動だと負担が重なり、心不全を招いたり、脳梗塞の原因となったりしますので怖い。1日1回、脈が飛ぶだけでも相当不快らしく、「心蔵にドクンと急に来て気持ち悪いし、不安だ」とい...
2026.04.19 00:45古代中世における吐法2月は安田無観先生が来福され、吐法の歴史をざっと概観して頂きました。黄帝内経素問の時代にはあった吐法は次第に廃れていったこと。それを金代に張子和が古道を遡って再興したこと。この辺は舘野正美氏の「日本漢方医学における吐方について:江戸時代医学の一様相」にも詳しいです。また、この論文では吐法を継いだ喜多村良宅の臨床の一端も伺えて参考になりました。〈吐証候法〉では吐方の適応について述べるが、その場合、疾病の根源が〈心胸〉にあって、所謂〈巨里の動〉即ち心尖拍動が上亢して(動機がはげしくなり)〈䊡中〉(胸元)や〈缺盆〉(喉元)にまで至る者が〈宜吐之候〉(吐するに宜しきの候)であり、〈䊡中無動者〉(䊡中に動なき者)には吐方を講じてはならない(喜多村, 1817: ...
2026.04.09 05:25鍼は刺さなくても効果がある?「びっこを引く股関節痛」が翌朝に癒えた理由 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅ジャンプした後の着地時に股関節を痛めたという中学生。放っておけば治るだろうと、1週間放置していたが治らない。歩くのも痛くてびっこを引いている。股関節を伸展しても痛むが、足を持ち上げるのもつらい。普通、筋を痛めた状態だというと思います。で、普通はここに鍼を何Cm指して、何々筋に当てるとかそういう話になると思うのですが、それがすべてではないという話です。鍼が猛烈に怖いというので、鍉鍼を使って施術をしました。鍉鍼とはつまようじのような形をしています。刺さらない鍼です。その刺さらない鍉鍼でやりました。だから、私はこの中学生に鍼はしましたが、刺していないんです。そういうと驚く人も多いのですが、鍼は必ず刺して使うものだと思っている。この症例では患部にも、物理的には...
2026.04.03 05:40仕事中に100匹の蚊が飛んで見える?飛蚊症と眼圧を同時に整える鍼灸の可能性 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅飛蚊症という病気があります。眼の中で蚊が飛んでいるように見えるという症状です。元々は緑内障の治療、急激に眼圧が上がってしまったという事で来院されていました。それが、面白いことに眼圧が降がるのと同じくして”蚊の数”が減っていきました。「最近、飛んでいる蚊が4匹くらいになった」とお喜びの声を頂きました。・・・でも、まだ4匹も飛んでいるんだ。と、思い「治療前は何匹くらい飛んで見えたのですか?」と問うと、「100匹くらい」という驚きの答えが飛んできました。
2026.03.26 04:25ハイテク機器が見落とした「一目瞭然の違和感」とは | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅原因不明の腹痛が10カ月ほど前から続くそうです。大腸、胃、子宮・卵巣も検査して頂いたものの、原因がわからない。CTにもMRIにも映らない。血液検査をしても異常がない。気のせいでしょう、という話になりがちな話。結局、一回の施術でほとんどよくなってしまった。ちょっと触ってみたら、「ここだ」というところが一目瞭然過ぎる。逆に一体なにがそれほど大ごとだったかのか。「散々検査してもらうことで、よく見て貰っている」と勘違いしがちですが、しかし、今の医療では触診をあまりしません。ハイテク機器で見ることの方がより正確で確実な、正規の医療であるような錯覚を医療者も患者側も持っている。ちょっとでも実際に触ってみれば、少なくとも「なにかおかしい」くらいには気づけるチャンスが...
2026.03.19 04:54「ひとりだけ滝汗」はエネルギー漏れのサイン?東洋医学で解き明かす汗と集中力の深い関係 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅汗と集中力に関する考察です。例えば、「汗かきの人=集中力がない」とはなりませんが、東洋医学における”腎”の概念を通じて一部、重なり合う部分があります。