「ひとりだけ滝汗」はエネルギー漏れのサイン?東洋医学で解き明かす汗と集中力の深い関係 | 鍼灸院 誠花堂 福岡市 薬院駅

汗と集中力に関する考察です。

例えば、「汗かきの人=集中力がない」とはなりませんが、東洋医学における”腎”の概念を通じて一部、重なり合う部分があります。

Aさんは、腎臓が悪い家系なのだそうです。

主訴は下半身のだるさ、寝起きの悪さ、集中力が続かないこと。そして大汗をかくので困っているという。どれも生活に支障が出るほどではないにせよ、元気に生活できているとはいいがたい。すべて東洋医学が曰う、”腎”に属する不調ばかりです。

確かにお身体を拝見させて頂くと、腰の周りが黒ずんだ色をしていました。腰は腎の象徴です。逆に白抜けしているのもよくない。施術を続けていくと徐々に、集中力が増し、下半身の怠さ、寝起きも悪さが薄れていきました。それから数か月遅れてですが、汗かきが治ってきたとのことです。ついでに「お酒もあまり要らなくなってきた」というのは面白い副産物。


さて。そのような中で面白いことがおきていました。

一回当たりの尿量が増え、トイレに頻繁に行くことが減っていたのです。これは腎臓系の機能が回復してきた兆しです。実際、その次の健康診断で腎臓の検査数値も改善していました。


ちょっと動いただけなのに、ひとりだけ滝に打たれたかのような大汗をかいてしまう。こういう症状を鍼灸漢方では”自汗”といいます。自汗がある人は、汗と共に陽気が漏れてしまうので、とても疲れやすくなります。腎気とはある種の引き締めておく力に関わるらしく、腎気が落ちると水太りになる人もいます。

集中力もその一つで、精神を引き締めておく力。根気とも呼べるものです。腎は志を主るとは黄帝内経における知恵ですが、2000年まえにはそういうことがすでに分かっていた。


共通するのは”腎”の問題でした。

腎の気が回復し利水作用が効いてくることによって、これらが解消していった。つまりこれらの症状の根っこの部分にあった問題であったということができます。腎気が弱ると水分代謝に異常を来し、汗かき症状や利尿に問題が生じ、足腰はだるく、寝起きは悪く、集中力に影響が出るといえそうです。

これを古方漢方では水毒症といいます。


*東洋医学が言う腎と、西洋医学が言う腎臓は重なり合う部分がありますが、同一ではありません。