以前、紹介した陸上男子の件です。
その後、何度も治療する必要がありましたが、だいぶ良くなりました。
膝や足首が問題というよりも内傷病的で、五臓のダメージがあります。そこを回復するようにしていくと、なぞの疼痛が出なくなっていきました。良かった良かった。
整形外科的な視点からは明確な問題はありませんでした。それでもたしかに痛みがある。走れないし、歩くのもいたい。現代医学での概念では説明不能な症状です。そのため、心因性とかストレス性とされている場合がよくあります。本当に精神的な面が大きい場合もありますがそういうケースではありませんでした。
東洋医学では、手足の痛みやしびれは広く”痺症”といいます。
今回の痛みは遊走性で風の様に掴まえ所がない特徴から行痺、または風痺に該当し、実際活血的な治療でよくなりました。なので血痺であったともいえそうですし、意図としては五臓の治療をしていたので五臓痺であったともいえます。
五臓痺といいましたが、しかし『素問』にあるような特徴がそのまま現れているわけではありません。当てはまらない。だからといって、違うともいえません。
こういった”型”や”タイプ別”に人間を当てはめようとすることは慎むべきだというのが私の考えです。
そういうことをすると思考ががんじがらめとなり、あるがままに見ることができなくなるからです。
0コメント