2024.01.16 00:15心蔵と歯胸が痛くなるそうです。診断は受けていませんが、狭心症様の症状です。最近、寒くなり出てきたという。同時に歯も痛いと言います。歯科医で見て貰っているが歯には問題がないそう。それでも痛い。原因が分からないという。循環器科と歯科の疾患という点ではまるで別物です。私にはどちらも同じ瘀血性の刺痛にも見えました。そう思って鍼治療をすると実際にどちらも軽減しました。というかほとんど消えました。同時に消えたということは病根は同じであったという事です。狭心症の関連痛として歯痛はありえますが、一般に見逃されやすいかもしれません。
2024.01.09 00:50母の腰痛年老いた母が腰椎の骨折で半年ほど入院してました。その後も腰痛が出たり消えたりで入退院生活。骨はくっ付いたのになぜかたびたび痛みがでる、と父。歩きすぎとか、姿勢のせいとかいろいろ言われていますが原因はよく分からない。痛くても歩きたがる母。歩くと痛くなるから歩くな、歩かせるなという父。朝痛くて起きられないと、そのまま痛み止めを飲んで寝かせておく。そんな調子です。しかし、歩かないでいれば筋力は低下していきますし、歩くも歩かないのもどちらもリスクがあります。私は話を聞いていて、むしろある程度歩かせておいた方が痛みも減りそうな気配を感じました。いくつか聴き尋ねると、ならばと思う所がありました。正月に帰れたので2.3カ所鍼をしたところ、1時間後には普通に歩けました...
2023.12.19 01:05ハートウォーミングな鍼鍼をしていたら、胸がポカポカ温まったそうです。体位性頻脈症候群(POTS)、持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)をお持ちの方で、新型コロナ感染後からの不調です。横から起き上がるとふらつきを覚え、身体を起こしておられない。この時に心拍数が大きく上昇。運転・歩行中、どこに視点を合わせたらいいか分からなくなる。イヤホンがダメで、大声で歌えない。悪天候で不調が増し、スマホも見れない。人込みでめまい。中途覚醒、寝汗、手の痺れ、足の脱力感。いろいろあります。起立性調節障害という病名をよく聞いた時期がありましたが、どちらも自律神経失調症の様相があります。治療法としてはなにも変わらない気がします。**鍼をした後、胸のあたりに感じていた寒々しさが失せ、胸が温まったそう...
2023.11.30 01:06顔の中が凝る2顔が凝る人は、無意識にちからが入りやすい傾向があります。くいしばりもそのひとつです。顎関節症だといって来院する人もいます。くいしばるので顎関節症をおこすのか。或いはその逆なのか、或いは同時なのか。いずれにせよこういう場合は、慢性頭痛や耳の疾患がある人も多いです。興味深いのは、ただ単にこり硬まってかたいのではなく、「力が抜けなくて」硬さを帯びているという点です。だからただ揉んでもあまり意味がありません。無意識にちからを入れてしまっていて抜けない。錐体外路系の不随意運動などはその極みなのだろうと思いますが、障害未満という形でそれが出ている。東洋医学では痙攣の「痙」という字を当てています。「諸痙、項強は皆湿に属す。諸暴強直は皆風に属す」素問 至真要大論風とい...
2023.10.31 00:40刺絡から考える慢性上咽頭炎のどの不調を訴える人は多いです。慢性上咽頭炎という病名がつけられる人が最近では多く、Bスポット療法を受けてきた人をよく見かけます。たくさん出血して不調が治るという人もいますが、そうでない人もいます。あまり出血がない人。出血した割に改善しない人もいます。その謎について刺絡の視点から考えてみたいと思います。
2023.09.22 23:45ストレス・自律神経・上咽頭「ストレスが原因だ」という話はよくありますが、実際のところなんの解決にもなりません。ほとんど何もいっていないのと同じです。「自律神経の乱れ」というのももっともらしいですが同様です。最近は「慢性上咽頭炎」がメジャーな概念です。解剖学的部位に原因を定めた点では確かに異なりますが、そこからが雑過ぎます。ストレス説と大差がありません。人をみればとりあえずBスポットをやっている。当たるも八卦当たらぬも八卦の世界です。虚が主体の咽頭炎もあれば、実が主体の咽頭炎もあります。十二経絡でみても同様です。そういう発想がないまま、上咽頭だけをみていても非効率です。陰と陽、寒と熱、様々な視点から捉え直すのが東洋医学の良いところです。それはとても具体的だからです。例えば脈やお腹...
2023.09.16 00:502か月、熱が下がらない2歳にも満たない坊やが2か月程繰り返し風邪を引いて熱が下がらないという。病院へ行き、お薬を飲んで熱が下がり、保育園に預けられるかと思ったら再び発熱。それの繰り返しで家族もへとへとになってしまったという。コロナも陰性で原因はよくわからない。それでも「熱さましは飲ませている」という。よく原因がわからないのにとりあえず熱だけは下げるというのは・・・。二次感染予防という大義名分があるようですがこれはどうなのか。「くすりを飲んでも何度も熱が出る」という話がそもそもが可笑しな変です。一回一回がちゃんと治っていないから繰り返し発熱するはめになるのです。くすりで封じ込めても治ったわけではないから、元気になれば再び発熱してみせます。命の仕業。生命が治ろうとするからこそな...
2023.09.05 00:40寝違えが感染する??寝違えは感染する。そんなわけないのですが、まるで寝違えが伝染しているのかと思うくらい寝違え患者が増えています。流行性頸部捻挫とでもいいましょうか(笑)針をすると非常に早く解けていきますので、早急にご来院されることをお勧めします。「枕が合わなかったのか」という人がいますが、毎日使っていた枕がある日突然合わなくなるのは不自然です。むしろ枕以外のなにかが問題だと考えるべきでしょう。「頸椎がズレておこる」と考える医療者もいますが、これはどうでしょうか。一見もっともに聞こえますが、なぜかある時期に頸椎のずれが多発する理由を説明するには不十分です。自律神経が狂った~なんて説明は論外です。なにも言っていないのと同じ。寝違えは首に起こる症状ですが季節性があります。見る...
2023.06.13 00:48ブシャール結節大学生です。突然指が腫れてきたそうです。手指の第二関節(PIP関節)が腫れていますが、触診してみるとそれ以外には特に異常という異常がありません。痛いわけでも熱いわけでもない。エリアとしては手の厥陰心包経です。痰症として治療し、2回程で元の指に戻りました。手や指にはなにもしていません。それが面白い所です。なお、痰症の鍼は『鍼道発秘講義』に詳しいです。ブシャール結節は軟骨の摩耗や関節の変形などによって起こるとされてはいますが、詳細は不明です。
2023.06.10 00:37怪我を繰り返す3時はNBAファイナルです。マイアミヒートとデンバーナゲッツがしのぎを削っています。ジャマール・マレーはナゲッツの2大看板のひとり。2021年の前十字靭帯断裂から完全復活。そしてファイナルにまで上がってきた。。。泣けます。ヒートも19-20シーズンの雪辱を晴らし、ジミー・バトラーにはチャンピオンになってもらいたい。どちらにも負けてほしくない!
2023.06.08 01:05怪我を繰り返す2以前、紹介した陸上男子の件です。その後、何度も治療する必要がありましたが、だいぶ良くなりました。膝や足首が問題というよりも内傷病的で、五臓のダメージがあります。そこを回復するようにしていくと、なぞの疼痛が出なくなっていきました。良かった良かった。整形外科的な視点からは明確な問題はありませんでした。それでもたしかに痛みがある。走れないし、歩くのもいたい。現代医学での概念では説明不能な症状です。そのため、心因性とかストレス性とされている場合がよくあります。本当に精神的な面が大きい場合もありますがそういうケースではありませんでした。東洋医学では、手足の痛みやしびれは広く”痺症”といいます。今回の痛みは遊走性で風の様に掴まえ所がない特徴から行痺、または風痺に該...
2023.06.03 00:34ワクチン接種後に肩痛いよくある問合せです。徒手検査をしたあと、経絡的な問題を調べると肺経、大腸経の深層に問題がありました。散鍼すると大分動きがいいそうです。寒湿痺の様相もあるので火鍼を使うとなお良いという。これだけで可動域も大分改善しました。