ストレス・自律神経・上咽頭

「ストレスが原因だ」という話はよくありますが、実際のところなんの解決にもなりません。ほとんど何もいっていないのと同じです。「自律神経の乱れ」というのももっともらしいですが同様です。

最近は「慢性上咽頭炎」がメジャーな概念です。解剖学的部位に原因を定めた点では確かに異なりますが、そこからが雑過ぎます。ストレス説と大差がありません。人をみればとりあえずBスポットをやっている。当たるも八卦当たらぬも八卦の世界です。


虚が主体の咽頭炎もあれば、実が主体の咽頭炎もあります。十二経絡でみても同様です。そういう発想がないまま、上咽頭だけをみていても非効率です。


陰と陽、寒と熱、様々な視点から捉え直すのが東洋医学の良いところです。それはとても具体的だからです。例えば脈やお腹に強い偏りがあったりします。そういうことが関わっていたりする。そういう事はご自身では気づきにくいですが、そういう異変を探してあてるのが私たちの仕事です。

ストレスだから、自律神経が乱れているとか、上咽頭炎が悪い、とかそういう考え方はしません。