野口晴哉氏の言葉だったと思います。
『風邪の効用』という名著は一般にも知られているようですが、その著者です。
わたしの知る限りでは、氏は風邪に対して”治す・治る”という表現は使わず、”経る”という言葉を使っていたと思います。
風邪を悪いものだと思っていない。
病原体に免疫が迎え撃つときにはどうしたって熱はでるものです。発熱は免疫反応の一端なので、それ自体が治癒しつつあることを示しています。
確かに肺炎や脳炎など重症化する人が一定数でます。確率でいえば0%ではない。。。しかしそのことを恐れるあまり発熱することを過剰に忌避する社会になっています。熱がでたらすぐに熱さましを飲ませる。抗生剤を飲ませる。私も「なにかあったらどうすんだ」と言われたらなにも言い返せません。ただ、熱を下げれることがリスク0%の正しい方法だと認識しているのなら、それはただの無知です。
ここで面白いのは、野口氏は発熱を利用することで体癖の矯正もできると考えていたことです。
それはそうだと思います。
風邪を経て、宿毒を出し尽くす、燃やし尽くす、または減少させることができます。それは忌むどころかむしろ喜ぶべきことです。
わたしの日常でもそういうケースはよくあります。”経る”という言葉のセンスに感じいるものがあります。
0コメント