自然治癒に委ねる難しさ

風邪の時にいろいろと余計なことをするのが私たち人間です。

熱が出れば解熱する。

痛いから鎮痛剤を飲む。

この話はしだすと大変なのであまりしたくないのですが。。


なにもしない事は、中くらいの医者にかかるのと同じ

という言葉があります。誰が言ったのか失念しましたが金言です。

放置してそのまま重症化してしまう事もあり、訴訟社会にあってはむやみなこともいえません。ただむやみな解熱剤は慎むべきです。本当に服用する意味があるのか不明な抗生物質や抗ウィルス薬が投与されています。

それには、投与を求めずにはおれない患者意識も加担しています。「あの医者は薬も出してくれなかった・・」とか言っちゃったりする人がいるからです。

処方してもらわずにはおられない。処方せずにはおられない。

こんなバカげたこと止めないといけません。

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それでは「ただ放置しておけばいいのか?」というと、それも一言でいいづらいです。

放置するという事は自然治癒力に任せるという事だと思いますが、それならば自然治癒を十全に発揮させねばならない

であれば、その邪魔をするようなことをしてはいけない。しかし、わざわざ余計な事をして自然治癒の足を引っ張るようなことをしていたりする。それではいい方向に行きにくい。

そして本人は大抵、自覚がありません


また、本当に医療が介入すべき危険な兆候がある場合があります

それの気づかないといけない。


それには医学的な知識が必要です。

ただ、ここはジレンマですが知識が邪魔をしてきづけないこともあります。

知識だけで生きてきてしまった場合は直感が働かない。判断ができません。直感って結構あてになるんですが。

”自然治癒”にゆだねるにはそれなりの作法がいるのです。

探花逢源

福岡県福岡市 誠花堂院長のブログ