葛根湯医者の話をしました。
当たればいいですが誤って用いた場合は具合が悪くなります。
誤った発汗法によりさまざまな不調がでるという警告は2000年前からあります。
くすりは慎重に使いなさいよと。
「そこらへんで買えるようになって便利」じゃあないんですね。
お手軽に買えていい物ではないはずです。
医療資源という視点からも生薬の無駄遣いは今後慎むべきです。
資源は枯渇し、価格が高騰し大変になっていくと予想されています。
もっと慎重に、そして大切に扱うべきです。
漢方を商売として売りさばきたい人たちと気軽に利用したい人たちの利害が一致して、いまの市場が出来上がっているとわたしは思っていますが、いい世の中になったとはまったく思いません。
漢方専門で宣伝もせずやってきたような真面目な薬局が今後どうなることか。。
脱線しました。話を戻します。
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鍼の場合は基本的にはバランス療法なのでそういう副作用が起きにくいです。
”発汗法”があるわけでなくバランスが取れた結果、自らの治癒力をもって発汗します。
薬の場合は化学的な偏性をもちいて偏性を是正しようとするために強力です。一発ホームランみたいに初回から効けばいいですが、誤れば副作用も起こりえます。そういったことも含めたフィードバックを受けて、修正を加えながら本質に迫っていくわけです。知識も経験も覚悟も要ります。難しい症状ほどそうです。だからプロを頼るべきだと常々言っています。
ドクターだからプロという訳ではありません。
YOUTUBEなどでも色々見れますが、いまは素人みたいな人のほうが目につきやすいです。「ネットでバズっているから」「説明が分かりやすいから」プロだとか、信ぴょう性があるだなんてくれぐれも思わない事です。
実力とは別物ですよ。
まぁ、配信力が低ければ大物とも限らないのでややこしいですが・・・。
ちなみに、わたしも「漢方なら何を飲んだらいいか」と聞かれることがありますが、答えません。
餅は餅屋。わたしは鍼師です。
知識はあっても漢方処方する資格がありませんし、実践は別物だからです。
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「太陽病、汗を発すること太だ多く、因って痙を致す。
夫れ風病、之れを下せば則ち痙す。復た汗を発すれば必ず拘攣す。」
『金匱要略』痙湿暍病脈証治
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