Twitterで「コロナになったら葛根湯を飲め」という話が広まっていたそうです。
やれやれだぜ、、、とわたしの心の中の空条承太郎がそうつぶやきます。
Twitterに真実があることも認めますがデマもあります。デマまで行かずとも生半可な知識も多いです。ネット全般にいえることですが、そこに善悪があるというよりは関わり方だと思いますが、その辺りが難しいんでしょう。いずれ私なりの考えを書かせて貰おうと思っています。
さて、かつて「葛根湯医者」という言葉があったそうです。葛根湯医者とは藪医者の代名詞です。「風邪の時は葛根湯」という診断無しの門切り型処方をする医者を揶揄したのですが↓に面白い記事を見つけました。
風邪の時、初期であれば葛根湯が的中する可能性はたしかに高いでしょう。ただ”高い”というだけの話であなたに合うとは限らない。その判断が難しい。プロでも判断に迷う事も間違えることもあります。知識と経験を要するわけです。
そんな難しいものを、少し勉強した程度で自分や家族に飲ませられますか。。?
難しいものなのだと思っていないんでしょうか。
「風邪の時に葛根湯」は、風邪と思われる時に飲ませれば、10000人中5000人を救えるかもしれないが5000人は悪化する可能性がある。でも大体の人にはあうよと。そういうやり方なのです。(数字はたとえなので適当です)
そもそも、風邪だと思ったら風邪ではないかもしれない。
風邪でも初期ではないかもしれない。
葛根湯は中風と傷寒が基本です。かりに傷寒だとしてもいきなり陽明病から始まることも、陰証で始まることもある。合病っていうのもあります。そんな時に服用すれば誤ります。
古代では風邪を中風と傷寒に分けて理解していましたが、後世になって温病とも分けるべきという見方も出てきました。もっと細かいこともいえるのですが、、、要は単純ではないのです。
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この話を持って来てくれた患者さんは、風邪を引いても葛根湯証になりにくいタイプです。そういう人が飲めば、持病に響くので止めるよう諭しました。
こういう話はあちこちで耳にします。
治らない病気を自分で作っているんですね。
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