2024.02.10 00:30中耳炎 中風と傷寒中耳炎にも色々あり、なかには自然治癒するものもありますが、おそらく”中風”の類でしょう。傷寒だと危ない。傷寒とは感染症です。抗生物質が出てくる前はそのまま髄膜炎に移行したり、後遺症が残る場合がよくあった聞いています。そういう経緯を思うと重症化・慢性化は怖いです。現代では抗生剤の乱用が問題になっていますが、そういう時代の名残なのでしょうか。普通の鍼灸院が鍼だけでこういった疾患に対応するのは基本的には難しいと私は思います。「また来週」なんていっていたら・・心配です。先日の中耳炎患者さんの話。その後、様態を伺うと中耳炎の症状はなくなっていました。陰部の腫痛も大分良いそうです。かわりに湿疹と水疱が現れており、身体の内外の関連を感じさせます。この方の場合は傷寒で...
2023.10.18 23:55新型コロナ後遺症 回復への経過観察新型コロナ後遺症における治療で見えてきた、回復までのある特徴を図にしてみました。ある特徴とは、症状は段階的に減っていくという事と、時期によってメインとなる不調が変わっていくということです。それを治療の回数毎にして図示してあります(あくまでモデルです。2.3回で済む人もいれば数か月かかる人もあります。治し切らないまま終了したケースもあり色々です)。
2023.09.19 00:002カ月熱が下がらない2前回の続きです。結局、その坊やの状態はほとんど陽明病でしたので、陽明病の治療をすると熱が出ることがなくなっていきました。解熱剤を使わなくても。というか解熱剤で対処できない不明熱に対してこれだけ対処できるのだから、針治療は医療経済的にも最も効率のいい治療法なのでは?という気がします。陰陽虚実を間違えなければ副作用なんてありませんし。なぜなら鍼は物質としてはステンレス製の針金みたいなもので錠剤の様に石油を使う訳ではありません。一人あたりに使用する鍼の数などたかがしれているので大したコストにもなりません。毎回100本以上使うという鍼灸師も世の中にはいるので絶対ではありませんが。。
2023.09.16 00:502か月、熱が下がらない2歳にも満たない坊やが2か月程繰り返し風邪を引いて熱が下がらないという。病院へ行き、お薬を飲んで熱が下がり、保育園に預けられるかと思ったら再び発熱。それの繰り返しで家族もへとへとになってしまったという。コロナも陰性で原因はよくわからない。それでも「熱さましは飲ませている」という。よく原因がわからないのにとりあえず熱だけは下げるというのは・・・。二次感染予防という大義名分があるようですがこれはどうなのか。「くすりを飲んでも何度も熱が出る」という話がそもそもが可笑しな変です。一回一回がちゃんと治っていないから繰り返し発熱するはめになるのです。くすりで封じ込めても治ったわけではないから、元気になれば再び発熱してみせます。命の仕業。生命が治ろうとするからこそな...
2023.09.12 00:35麻黄湯にユンケル「巷ではやばいことになっていますよ・・」という彼の表情は呆れ半分の苦笑いでした。巷で耳にしたやり方です。麻黄湯にユンケルを合わせて飲むという。とあるお母さんたちの界隈で流行っていたそうな。傷寒論輪読会の参加者が教えてくれました。頭痛、発熱、悪寒、節々が痛いという症状を見ると確かに麻黄湯そのもののようです。麻黄湯がインフルに効く場合は多いと私も思いますがイレギュラーもあります。そこでこじれるということもあります。西洋薬嫌いの反動で漢方ならとにかく副作用がないと考えるのでしょうが、適当な処方でなければ外しますし、ちゃんと悪化します。下手な事をするくらいなら何もしないでおく。なにもしないことは中くらいの医者にかかったようなものだという考え方が昔からあります。
2023.04.13 00:29発熱でお肌きれいお肌にカサカサがある女の子です。月一の治療を続けること数か月。大分良くなってきていました。それが年始にインフルエンザにかかり発熱したという。それ以来、もう一段階ぐっと肌が綺麗になりました。このお母さんはかつて私の健康講座に来て頂いていた方なので、この辺のメカニズムをよく理解しておられます。抗ウィルス薬や市販の解熱剤などを飲ませたりされるのが普通だと思います。しかし、それだとしっかり熱が出ない。熱が出させないからいろいろと治らない面があります。
2023.01.19 01:40帯状疱疹と纏腰火丹帯状疱疹は西洋医学における病名です。西洋医学誕生前からも帯状疱疹はこの世に存在してます。中国医学においては別の名で記録がありました。調べたところ「纏腰火丹(てんようかたん)」というそうです。『漢方用語大辞典』によれば蛇串瘡(だかんそう)、蛇丹(だたん)、火帯瘡(かたいそう)という別名もみえます。同書には心肝経の火邪湿毒が凝結、または肺脾の湿熱によっておこると説明しており、たしかに灼熱感を伴う疼痛の性状、水疱の存在からも火や熱、湿のイメージはうなずけるものがあります。***普通に鍼をしてもいいですが、わたしは火鍼をよく使います。熱証に対して「お灸は厳禁」ということになっていますが使いようです。上手く使えば、火をもって火を制することもできます。
2023.01.18 01:25帯状疱疹右の肋骨に痛み、かゆみ、麻痺が出ています。右腕前腕では少陽三焦経、少陰心経から心包経に変動が現れていました。火鍼で治療。痛みは直後から減少しました。ちなみに帯状疱疹は免疫力の低下から起こるとよくいいますが、本当にそうなのか常々疑問です。
2023.01.17 02:20風邪の時はどうしてます?風邪をひいたらはやく良くなるように皆さんはどうしてますか?良かれと思って間違ったことをしている場合があります。1,栄養をつければ早く治ると思い、よく食べる焼き肉を食べる、しゃぶしゃぶを食べる、ハンバーグを食べる。特に肉を食べることが肝要だと思っている方々がいます。栄養ドリンクを飲むという方もいます。栄養が不足していた時代には良かったでしょう。現代日本も貧困が問題になっていますから、飲んだ方がいい場合もあるかもしれませんが、それでも概ね現代では過食のほうが問題だと思います。風邪の時はむしろ、少食、薄味が良いです。1.2食くらい抜いてもいいです。犬猫はそうします。人間も彼らにならうべきです。『風邪の効用』の著者、野口晴哉氏は刺激物を沢山たべろといっています...
2023.01.16 01:20アテになる勘を磨く続きです。そんなわけで幼少期に風邪を経るという体験をしておけたなら幸いです。その後の自身の風邪を経過する時に活かせます。お子さんがおられるのであれば、その横で経過を見守る時にいかせます。「この風邪はいつもの風邪だ、2.3日で熱が下がるだろう」とか「いつもと違う、変だ」という勘を養うことになるからです。わたしは風邪の時には当たり前のように風邪薬を飲むという普通の家庭で育ったので、風邪薬を飲むのを止めてみるのには相当な勇気がいりました。医療者だからといって、必ずしも正しい判断ができるとは限りません。その子を毎日見ている親だからこそ気づけることがあります。だからそれを見ていない親にはできない。勘は”養うもの”なのです。現代人は理屈を優先しすぎて、勘を育てるこ...
2023.01.14 01:35”風邪を経る”という体験野口晴哉氏の言葉だったと思います。『風邪の効用』という名著は一般にも知られているようですが、その著者です。わたしの知る限りでは、氏は風邪に対して”治す・治る”という表現は使わず、”経る”という言葉を使っていたと思います。風邪を悪いものだと思っていない。病原体に免疫が迎え撃つときにはどうしたって熱はでるものです。発熱は免疫反応の一端なので、それ自体が治癒しつつあることを示しています。確かに肺炎や脳炎など重症化する人が一定数でます。確率でいえば0%ではない。。。しかしそのことを恐れるあまり発熱することを過剰に忌避する社会になっています。熱がでたらすぐに熱さましを飲ませる。抗生剤を飲ませる。私も「なにかあったらどうすんだ」と言われたらなにも言い返せません。た...
2023.01.11 02:10コロナに葛根湯Twitterで「コロナになったら葛根湯を飲め」という話が広まっていたそうです。やれやれだぜ、、、とわたしの心の中の空条承太郎がそうつぶやきます。Twitterに真実があることも認めますがデマもあります。デマまで行かずとも生半可な知識も多いです。ネット全般にいえることですが、そこに善悪があるというよりは関わり方だと思いますが、その辺りが難しいんでしょう。いずれ私なりの考えを書かせて貰おうと思っています。さて、かつて「葛根湯医者」という言葉があったそうです。葛根湯医者とは藪医者の代名詞です。「風邪の時は葛根湯」という診断無しの門切り型処方をする医者を揶揄したのですが↓に面白い記事を見つけました。個人無視こそヤブ -ヤブ医者の語源-風邪の時、初期であれば葛...