2023.08.31 00:45ブレインフォグについて腎系統のダメージがメインになっている場合について述べました。(➡コロナ後のブレインフォグ)頭痛・頭重感についても述べました。頭痛にもいろいろあり、凄く取れにくい頭痛(➡コロナ後の頭痛)もありますが、私個人としては頭重感の方が厄介な感じがします。頭重感は湿邪が絡んでいると東洋医学では考えます。帽子を被ったかのように頭重感が圧し掛かってくる。湿気が絡んだ頭痛です。湿はしつこい。ダジャレではない・・・。本当にしつこいです。更には湿に熱が絡むと湿熱といい、より強固な邪毒となります。さらに取れにくく再発もしやすい。消化器の問題が絡みやすく飲食の影響も受けやすい。湿度にも低気圧にも反応しやすい。とにかく厄介です。別名を痰飲といいメンタルにもきます。(➡コロナ後の不...
2023.08.29 04:45新型コロナ後遺症の鍼灸治療について新型コロナ後遺症またはワクチン後の後遺症での問い合わせが本当に多いので、全国的にお困りの方が大勢おられるのだろうと想像しています。誠花堂にまでわざわざ県外からお越しになられる方もおられますが、さすがに限度はあります。大阪、東京、北海道からの来院なんて非現実的です。誠花堂でなくとも良い鍼灸院は全国各所にあるはずです。ぜひいい鍼灸院を見つけ相談されてみたらいいと思っています。・・・とはいうものの、ただその「いい鍼灸院」を見つけるのも簡単ではないことは承知しています。説明するのも簡単なことではありませんしそういう事を述べるのもそもそも好きではありませんが、お困りの方々の助けになればと思い、わたし一個人の考えを述べることにしました。*新型コロナ関連の不調の治療...
2023.08.24 09:14コロナ後のブレインフォグコロナ後の頭痛はよくなりやすいようですが、頭重感は再発しやすい様子です。治療をすればしたなりに楽になりますが、日常生活のなかで負荷がかかってくると徐々に頭重感が出てきやすい。特にパソコンを使ったデスクワークがきつそうです。仕事をしていると徐々に頭が重たくなり、思考力や判断力が落ちてくる。熱病によるダメージが激烈であったり、長期化していたり、基礎体力が弱いと深い所にまで影響が残ります。脳は腎系統に属し、膀胱、命門、骨髄、耳竅に連なると東洋医学では考えますが、体表に及んだ反応を読んでいくとブレインフォグは腎系統にまで及んでいるというのは間違いないようです。経絡の変動くらいなら大したことありませんが、臓腑にまで及ぶというのは重い。なかには残念ながら良くならな...
2023.08.22 00:52コロナ後の頭痛コロナ後の頭痛を訴えて来院される方は多いです。大抵はよくなります。頭痛だけならそれほど時間も回数もかかりません。ところが、何回やってもなかなか取れない人がいます。色々手を尽くしても「少し減ったかも」くらいの様なので、手がなくなってしまいました。それでも、あの手この手を考えることで鍼灸師としての限界値を広げることができます。わたしはずっとそうやってきました。あの先生がこういったから、この本にこう書いてあったから、、、そういうことも役には立ちますが、臨床知を真に磨いてくれるのはこういった場面です。それでもどうにも太刀打ちできないこともありますが、この方の頭痛に関してはほとんど解消されつつあります。糸口が見つかり幸いでした。
2023.08.19 00:10気の技術。「邪気を受けた」についてわたしが学生の頃、東京でのさまざまな講習会に参加した際、講師が模範として参加者に治療をしていたときのことです。その講師が「邪気が来た!」「邪気を受けた」とかいうおおげさなふるまいをしました。なにかカッコいい事のように振舞う態度がとてもダサく、こんな感じで日々治療をしているのかと想像すると患者さんに失礼だと思いました。学生のくせになんですが、、、。鍼に限らず、按摩でも邪気を受ける、受けないという話はよくあります。確かに、人の治療をしていて邪気を受けたと感じることはなくはないです。でも構わない。仕事ですから。もし、受けたとしても黙っていればよろしい。それが私の作法です。鍼灸師からも「治療中に邪気を受けてしまう」と相談されることがありますが、いつも思う事はま...
2023.08.17 00:30感度をコントロールすること気という見えないものに焦点を当てた日常を送っていると「もっと見えそう」な気がしてくることがあります。あまりに見え過ぎて生きづらいという人たちの話を聞いていたので、見えそうな時はそこに焦点を合わせないように気をつけてきました。感覚が優れているかどうかと、それを制御ができるかは別物です。なにか超常的な感覚や能力を持ち、ある分野の頂点を極めたなんて人は古今東西山ほどいますが、それは正の面であって逆もあります。つまり非常に不安定な人生を送るはめになる場合があります。例は枚挙に暇がない。能力が高い、特殊性を持つからといって必ずしも幸福とは言えない。才能や能力や個性に自信が振り回せれてしまう。意味のないものを感得して邪気だ!具合が悪くなった等という鍼灸師もいますが...
2023.08.08 00:35漢方の知識を鍼にどう活かすか風邪の変形による不調というものがあります。しかし、そんなものは一般に認知されていないので、突然起こった原因不明の不調として感じていたりします。普通の鍼灸師だと、やはりそういう考え方はしませんので同様に分からないと思います。しかしそういう不調は多いです。そしてその処理の仕方は傷寒論をみるとたくさん書いてあると前回述べました。漢方の聖典をどうやって鍼に活かすのか?という難問があります。そこを攻略するには地道に古典を読んでいても難しいです。これまでも鍼灸と漢方の世界の合一を試みた著作は存在しますが理屈と理屈のすり合わせにすぎず、あまり使えません。大塚敬節ら昭和漢方界が残してくれたテキストは読みやすくてありがたいですが、鍼灸師用に書かれたものではありません。な...
2023.08.05 00:25風邪の変形3か月前から腕がずきずき痛い&しびれるそうです。心肺に熱があります。特にきっかけはなかったそうですが、問診をしてみると意外な問題がありました。発症前に風邪を繰り返したことが分かりました。風邪の変形で関節痛や筋肉の痛みをおこすことはよくあります。これを腕の痛みとして治療しても構いませんが、それよりは風邪の後処理をしたほうがより良いと思います。その処理の仕方は傷寒論をみるとたくさん書いてあります。
2023.08.03 00:51熊本に行ってきました毎月、博多周辺で有志の方数名に鍼灸の稽古をしているのですが、今月は初の熊本大会でした。普段は古方漢方のテキストや江戸時代の鍼灸書を題材にしています。面白いですよ。さて。つねづね、学術道の三位一体と実践が大切だと説きはするものの、学問や技術的な指南ばかりで”道”に関わるような部分はまったくしてきていませんでした。なので、今回はそういった核となる部分について体操をしながらお話しました。教えることで学ばされる。教学相長とはこの事なんだなと感謝の気持ちです。打ち上げは通町筋にでてスペインバルで楽しいひと時😊旧友にも会えてよかった。*写真は体構えの稽古をしているところです。
2023.08.01 00:40所在不明の熱源黒苔がかなり強く出ています。大体は強い実熱があるか、または虚寒証かのどちらかです。熱なのは間違いなさそうですが、一体どこに熱があるのかがあまり明確にわからない。色々試してみたものの、黒苔は落ちませんでした。結果的には三焦に問題があったようです。三焦経の治療をすると右脇に湿疹が現れ、かわりに黒苔は綺麗に消えました。頭部の熱感も減ったので正解だったのでしょう。いまひとつ理屈は分かりませんが、実在を確認しにくい熱の対処方として使えるかもしれません。