アトピー性皮膚炎の患者さんです。
皮膚には乾燥と発赤があり、お顔も紅潮しています。
あたまは熱く感じるという。
口に乾きも感じ、舌をみると黒苔が出ています。
このような感じで所見をみてみると、ことごとくが熱証を示しています。
熱証99%で寒証は1%。
こういった場合、ふつうは熱証と診断するのですが実は寒証でした。
実際、足の灸頭鍼で黒苔が落ち、症状は軽くなりました。熱証であれば悪化します。つまり冷えが主体であったということです。
大抵は99%の方が正解なのですが、1%の方に真実があることもあります。
しかし、その1%を見抜くスコアや評価法があるわけではないため、1%の方を選び取るのは通常困難です。というか、選択肢からも早期に除外してしまう方が普通です。
そこはもう理屈ではない。
だって、理屈ではほとんど間違っているといっているようなものですから。
それを包括するようなより高次の理屈を考えればいいのかもしれませんが、結局人はまた理に落ちる。概念や方式、理論に寄りかからず、その場でよく見て考え続けるほかない。
四診合参せよ、というのはそういうことなんだと思います。
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