2024.04.27 06:43しばらく休みますいつも探花逢源をご覧いただきありがとうございます。新たな試みとして運用開始したのが2022年8月なので、はや1年8カ月が経過していました。忙しい合間に続けていくのは大変ではありますが、書いているなかで新たな発見や気づきがあったり、それなりに有意義な時間ではありました。とはいえ、狙いと目的をもって始めたことです。当初の目的には叶わず、思った程の効果は得られていないことは残念なことです。そのため運用を見直すことにしました。楽しみにして下さっていた方には申し訳ありません。たまに思い出したように書き出すことはあると思います。いろいろとやることが多く力が分散していたので、しばらくの間、日々の治療に専念します。
2024.04.25 00:55お米は好きですか?Aさん曰く、補中益気湯、健脾散が合わない。そして、米を多く食べると胃が逆流するという。このことは非常に勉強になりました。Aさんにとって、これらはある点で共通した問題があります。わたしは薬膳には詳しくないので『食材効能大辞典』を頼りに言えば、米には補虚・散寒作用があるそうです。「お米を食べると元気が出る」という人がいますが、それは補虚として働いているといえます。確かにこういう人は虚している人に多いです。私自身はお米を食べて元気になった記憶はあまりない・・・。気が停滞しすく実的な傾向がある人が米を食べすぎるとお腹が張り、酷いと逆流してしまう。Aさんは実的な傾向があったといえます。だから補中益気湯も効かないのも当然です。でも外から見るとどこか弱弱しく虚してい...
2024.04.25 00:39無菌性膀胱炎結構多いお悩みです。なんの炎症反応もなく、単なる頻尿くらいの症状なのにこういわれている人がいます。診てみると足の厥陰肝経の変動でした。胃経、腎経へと反応は移り、最終的には仙骨に集約されていきました。こうやって見てみると、経絡は必ずしも理論通りの一本の線として連なっている訳ではない事がわかります。
2024.04.20 00:49急性低音障害型感音難聴2何度聞いても、お経みたな名称です。字面だけを見ていると気が重くなるような感じがします。突発性難聴よりは軽症という扱いであり、これまで治療させて頂いた限りにおいては、確かに鍼も効きやすい気がします。ただ、長期化して苦しんでいる方もおられるようでやはり色々なのでしょう。時間が経てばよくなるものもあるけど、時間が経ってもよくならないものもある。そんな人に鍼はいいと思います。
2024.04.16 00:15憑き物に甘草瀉心湯『金匱要略』百合狐惑陰陽毒病脈証第三ここに狐惑の病について記述があります。狐惑の"狐"とは陰部にできた潰瘍を、"惑"とは喉にできた潰瘍のことを言い、症状としてはある種の精神異常を起こす病だと言われています。粘膜のただれなどという点でいえばベーチェット病のようなものにあたるのではと成書にはあります。夜中に起きて舞を舞う。それがまた気味が悪いくらい上手く踊るのだという。このままでは嫁にやることができないから、どうにか治してほしい。そうして、そんな娘を甘草瀉心湯で治したという話があります。甘草瀉心湯は基本的には消化器系の症状に使う薬方ということになっていますがこのような例に応用できると言うのが面白い。初めて読んだ当時は「そんなこともあるんだな」くらいで受けて...
2024.04.10 23:55コロナ後の吐き気新型コロナ感染後から吐き気がするようになったという学生。気持ちが悪くて、昼からでないと登校できない。食べられない。心療内科にもかかっているそうですが、思わしくない。そうこうしているうちに体力も落ちてしまった。思春期の子たちの後遺症の場合、なかなかうまくいかない事があります。肉体的な問題がなくなっても登校できない。この方の場合はうまく行き、大分回復してきました。修学旅行も無事に行けたそうで喜ばしい。
2024.04.06 00:25顔面内のコリ中封穴のあたりに生きたツボがあったので引き針をしていたら、顎が開くようになりました。狙ってやったわけではないので偶然です。他の目的がやっていたのに、ついでによくなったという話。とはいえ、「わっ!」とビックリするぐらい大きく開いたので患者さんも大いに驚き、私も面白かったのですが、でもなにが本当に面白いって中封穴、足の厥陰肝経は顎には行っていないことです。『霊枢』には経脈の走行と病証が述べられており、それを大きなよりどころの一つとして鍼灸学は成り立っていますが、その根拠が甚だ疑わしく不十分です。まぁそんなものだろうとぼんやり考えもしましたが、思い返してみるとおそらく肝経は咽頭部や頬裏といった顔面内に響いていく事がよくあるのでその辺に効いたのでしょう。顔面の...
2024.04.04 00:18香りを迎えに迎香穴というツボがあります。香りを迎えに行くと解釈してよく、名は体を表す好例です。それにしても美しい名前です。よく響くところです。「臭いが分からない」という方はよくいますが、ここに鍼をしておくと鼻も通りやすい。手の指でさすってみてもいい。導引按蹻の類です。