8か月の妊婦。やや赤子が下の降りてきていること。お腹の張りが気になるとの事で来院されました。出血はありません。
お腹の形を拝見すると、赤ちゃんが下がってきている割に、むしろ下腹部は細くすぼまっています。問題はむしろ上腹部にありました。
肺の宣散粛降がうまく行っていないので、肺の気を補うと息が深くなりリラックスされました。お腹の形も均等に美しくなり、下腹部はどっしりとしてきた感じです。
これを”気が落ちた”といいます。
気を落としたら、赤子も下に下がるんじゃないかと思うかもしれませんが逆です。
気が落ちるから赤子は上に上がる。もとの位置に戻る。
妊婦の頭も冴えて、便秘は解消する。
落として上げるわけです。言葉でいうと矛盾していますが、矛盾はありません。
一本の鍼でここまでやれるのだから、鍼灸は本当に奥深い。
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