前回から続いています。
気が胸が痞えているだけならばまだそれほど症状が深いとはいえませんが、そこに痰飲が絡むと大変です。
交差点の信号が壊れているのと、交差点でトラックが横転しているくらいの違いがあります。逆に分かりにくいかもしれませんが。
痰飲が絡む場合はただ胸が痞えるというのではなく、重苦しいという雰囲気になります。痛みを伴う事もある。これを胸痺、酷いと結胸といいます。動悸・息切れ・不安症が伴う事も多く心臓病を疑われます。しかし大抵、心蔵に異常は見られない。せいぜい期外収縮が見られる程度。
新型コロナ感染後にこういう状態になったという人が多く来院されています。病名としては逆流性食道炎といった辺りに落ち着くようです。後鼻漏も頻発します。こういう場合、最近は慢性上咽頭炎と診断を受けていることが多く、トレンドの様です。しかし、天地が痞えるという病理から考えると上咽頭だけが問題ではないことが理解できるかと思います。
逆に言えば天地の調和が回復できるならば、必ずしも上咽頭をいじる必要はない。
ここでいう天地とは、人体陰陽における天と地です。
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