こじれた症状ほど、段階を経て良くなっていきます。
訓練された施術者はその展開がある程度、予測できます。
しかし、そういう事を考えている鍼灸師はほとんど皆無のようです。
わたし自身、かなり引きこもりの鍼灸師で、同業者との接触は多い方ではありません。そのせいで勘違いをしているのかもしれません。それで視野が狭くならないようにと学会に出てみたり、専門誌を眺めていますが、やはり問題意識にさえ上がってきていないのを感じます。
ベテランでさえそうなのであれば、そういうベテランに指導を受ける若い鍼灸師にそういう視点が生まれないのも当然かもしれません。
ましてや、学校教育や国家試験で、病の経過を見る・考える訓練を受ける機会があるわけではありません。
近年、縁あった少数の人達に治療のいろはをお教えしていますが、そのことを感じます。
治療方法は各段階に合わせて変えていく必要があります。
毎回ずっと同じ治療ということは、わたしのところではほぼありえません。
そのことを来院された方が驚くことがありますが、逆にその事実にわたしが驚きます。
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