続きです。
肝の性質には”昇”と”動”を主る面があり、肝と親和性の高い風証では”あわただしく、動揺する”という現象が起こります。ケイレンやめまいなどは、その代表的な症状です。ただし常にあるわけでもない。つかみどころがない。風証とはよくいったものです。
一方で、台風の目のように動かない一点があったりします。
張景岳も”病をよく治すものは陰中の陽を取る、陽中の陰を取る”という秘訣を残してくれていますが、まさにこのことです。
陰陽互蔵-陰陽はお互いに藏し合っています。
よく治せる人は、その一点を見つけるのが上手いです。
私も、いくら治療してもうまくいかないことはありますが、そういう時は自分に見えていないものを観ようとする態度が必要です。人間はつい、見えるものばかりを追いかけがちです。
私は太極拳を通じて東洋医学への理解が深めることができましたが、そのことが本当に今役に立っています。
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