2023.12.19 01:05ハートウォーミングな鍼鍼をしていたら、胸がポカポカ温まったそうです。体位性頻脈症候群(POTS)、持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)をお持ちの方で、新型コロナ感染後からの不調です。横から起き上がるとふらつきを覚え、身体を起こしておられない。この時に心拍数が大きく上昇。運転・歩行中、どこに視点を合わせたらいいか分からなくなる。イヤホンがダメで、大声で歌えない。悪天候で不調が増し、スマホも見れない。人込みでめまい。中途覚醒、寝汗、手の痺れ、足の脱力感。いろいろあります。起立性調節障害という病名をよく聞いた時期がありましたが、どちらも自律神経失調症の様相があります。治療法としてはなにも変わらない気がします。**鍼をした後、胸のあたりに感じていた寒々しさが失せ、胸が温まったそう...
2023.11.04 00:19吐方と慢性上咽頭炎慢性上咽頭炎の治療をしていると、回復期の中盤から終盤にかけて痰をたくさん吐出する場合があります。今日も「前回治療後、オレンジ色の痰をたくさん吐いた」という報告を受けましたが、そういうことがあります。この現象がなぜ起きるのかを考えてみると、吐き出すべきものが上手く吐き出せていなかった人が、体力が回復するにつれてそれを吐き出せるようになってきた、、ということなんだと思います。上手く吐きだせないとはどういうことか。例えば「のどに張り付くような痰があって吐き出せない」という場合がよくあります。とても乾いている。それが治療をしていると、それが潤ってきます。咽頭部の細胞組織を内から潤すように分泌物が湧き、咽に染みつきへばり付いた痰が染み出してくるイメージを私はもっ...
2023.10.31 00:40刺絡から考える慢性上咽頭炎のどの不調を訴える人は多いです。慢性上咽頭炎という病名がつけられる人が最近では多く、Bスポット療法を受けてきた人をよく見かけます。たくさん出血して不調が治るという人もいますが、そうでない人もいます。あまり出血がない人。出血した割に改善しない人もいます。その謎について刺絡の視点から考えてみたいと思います。
2023.10.21 00:25ブレインフォグ治療について新型コロナ後遺症関連の話の続きです。鍼治療はブレインフォグにも有効で大抵は速効性があります。しかし、生活の中で徐々にぶり返していく方があり共通点をみてみると、そのほとんどがデスクワーク従事者であることが多い。PC作業はどうしても脳内に熱を吹き溜まらせ精気を傷つけるからだと思われます。その内熱や腎精の損傷によって大脳の活動は低下します。それは顏、首、肩のこりとして自覚されやすいです。そのこりをほぐせば表面的には多少緩和することもできますが、しかしそれだけでは長続きはしません。発汗過多と痙または間違ったタイミングでの発汗法によって”痙”という病気になっている場合もあります。痙攣の痙です。痙病になる原因には葛根湯や麻黄湯で失敗したりする場合があると昔から言わ...
2023.02.16 00:55コントロールできない人はあたまで考えて生きている訳ではありません。 「汗をかけ」と言われてもかけません。「汗を止めよう」と思っても、念じても、願っても止められません。「腹が減ろう」とは考えないはずです。「温まろう」と思って温まれるなら冷え症で悩みません。「なんでこんな時に」という場面でトイレに行きたくなったりしますし、ドキドキするのを抑えることもできません。コントロールできなそうで、実はできるというものもあります。例えば恐怖です。普通は恐怖を抑え込むことは難しいです。というより、抑え込めば倍になって帰ってきます。なので、あえて恐怖を受け入れるというテクニックがあります。恐れの底を直視する必要がありますので、とても大変ですし具合が悪くなります。ですが、それが恐怖を...
2023.02.10 00:45ミッキーが怖い輪読会で、桂枝去芍薬可蜀漆竜骨牡蛎救逆湯の章を読み、不安神経症について話題が及んだ時のことです。参加者のひとりから自体験を頂きました。彼女は産後にディズニーのアイスショ―を見に行ったそうな。しかし、なんだか調子が優れず暗闇が妙に怖かったそうです。そして、いよいよミッキーが登場した時です。あまりに怖くて、動悸や息切れがし、冷や汗をかいて発狂しそうだったそうです。自分でもなんだかおかしかったという。そりゃあそうです。イットなら話は分かりますがミッキーですからね。それで「これが驚狂ですか」という質問でした。その時に診察しているわけではないから同一かどうかは分かりませんが、産後は下焦の虚により鬱になる人もいますから似たような状態になっていたのかもしれません。怖...